新緑やいも煮会、もみじ狩りなど、手軽に自然に触れることができる場所として秋保エリアはすっかりおなじみになりました。年に何度も訪れ『ちょっとネタ切れ。もっとどこかない?』…という秋保ファンさん、今回は特に必見です。
温泉街から、車でわずか10分のところに「さいかち沼」という隠れた自然散策ポイントがあります。さらに進むとJR愛子駅に達する、ハイキングコースになっています。車で取材すれば簡単ですが、「体当たり取材」の’鯉行く精神’に反します。
先日、某フリーペーパーでとりあげていた、秋保里センターのレンタサイクルで行ってみたいと思います。

手軽で気軽な里センターの“レンタサイクル”

午前の社内会議も無事(?)終わり、すぐに軽装に着替えて出発です。「さいかち沼に行きます」と聞き、状況が飲み込めないまま、生返事で見送るスタッフ達でした。今日の出発地点の里センターまでは、ワゴン車で送ってもらいましょう。
早速レンタサイクルの手続きをします。…といっても至ってカンタン。住所と名前を書き、預かり金1,000円を払ってOK!です。(預かり金は帰着後に返金されます)
うれしいことに、変速付きの自転車もありました。車では分かりませんが、温泉街は緩い坂が結構ありますので、この変速つきが理想です。
久々の自転車で、少しフラつきながらのスタートです。




車でも、徒歩でも味わえない新感覚。

自転車の感覚を呼び戻す間もなく、「磊々峡」にさしかかります。
前日の大雨で水量が多く、轟音をあげて流れていました。ぬれた落ち葉の匂いも相まって、体全体で秋を感じます。
なかなか「のぞき橋からのぞく」機会もないもので、観光の方と一緒に見とれてしまいました。
普通のレンタサイクル利用者ならば、ここから「工芸の里」などに戻る進路をとるのでしょうが、自転車版「鯉ちゃんが行く号」はさいかち沼を目指し、坂道を上ります。
自転車などめったに通らない秋保温泉ー愛子バイパスを走ります。といっても、標識によると10%の上り坂。軽自動車でも少し苦しい坂道です。 序盤にして自転車を押して上ります。
この道路も、仙台市内との大動脈としてすっかり定着し、交通量が非常に多くなりました。 歩道のない部分があり、少し危険を感じました。
約15分のぼり、最高点に達しました。 気温13℃でしたが、さすがに汗びっしょりです。振り返ると、長い坂を上ってきた実感がわきます。


いよいよ林間コースへ

試練の上り坂を制すれば、あとは一転して下り坂です。広めの歩道を下り、[青葉区]に入ってすぐのところに、私製の看板があります。いよいよさいかち沼への林道です。
写真のとおり、小さな看板で車のスピードでは見落としがちですが、徒歩や自転車向けに作ったと思えば、この看板で十分と納得できます。
林道コースに入ると、それまでとは全くの別世界。きれいに紅葉した木々の間を風を切りながら下ります。
路面は幸い全て舗装されており、落ち葉をまき上げながら走ります。
調子に乗って下るうち、スピードが出すぎてカーブに慌てて急ブレーキをかける場面もありました。10%の勾配を15分も上ったわけですから、下りはそれなりに急です。


さいかち沼に到達!

約10分で一気に下ると、水鳥が静かに泳ぐ「さいかち沼」が見えてきました。前日の曇天が少し残り、きれいな水面を見ることはできませんでしたが、車で10分のところを、自転車を30分こいでたどり着いた景色は最高でした。
このまま沼に沿って走り、愛子に抜けたいと思います。
ところどころには、ベンチや屋根つきの休み処があり、お弁当でも広げて楽しめそうな場所です。お天気がすぐれないせいか、はたまた「隠れたスポット」だからか、だれもいませんでした。
周辺は「サイカチ沼 水と緑の憩いの森」という正式な名前がありました。沼を囲む山にはたくさんの散策林道があるようです。
耳をすますと、散策コースを行く人が、クマよけの鐘を鳴らしているのがきこえます。また、歩いて秋保方面に向かうグループや、僕と同じように自転車でゆっくり走る人も見受けました。




愛子へ向けて再出発。

のろのろと約15分走ると沼と分かれ、愛子方面へと進みます。
それまでとは景色が一変し、程よいアップダウンの森のトンネルを走ります。
時々車が対向してくるため、少し注意が必要です。
車では一瞬で過ぎてしまいそうな、ふとした景色も静かに眺められるのも自転車のよいところ。自然の石畳の上を、さわやかな音をたてて水が流れているところを見つけました。少し得した気分です。



愛子に到達!でも復路が待っています

さいかち沼を出て約20分で、朱色の鳥居「諏訪神社」が見えれば愛子到着です。秋保から8.1km、自転車で約60分の道のりでした。
ここからほんの5分も走ればJR仙山線・愛子(あやし)駅に行けます。
皇室の敬宮愛子様の命名ブームで、この駅の入場券が1日2,000枚売られたというニュースは記憶に新しいです。
今日は時間の関係でここから戻ります。
復路は、これまで走ってきた道とほぼ平行して走る車道を戻ります。
「錦が丘団地」を通り抜けると、「天文台建設予定地」の看板があります。
「光害」の影響を受けないことなどから、現在中心部にある天文台が、秋保に程近いこの場所に移転してくる予定です。280名収容のプラネタリウムをはじめ、身近に天文に触れられる一大スペースができます。



エコ道路は快適!

帰り道は、さいかち沼コースと平行する、愛子ー秋保バイパスを戻ります。緩い上りが続きますが、ジュースを片手に持っても上れるくらいです。
『鯉行く初詣号』では毎回ご案内していますが、この路線は「エコ道路」といわれ、周辺の自然、生態系を乱さない工夫が随所に見られます。
外灯や看板がないほか、この道路でけもの道が分断されないよう動物用のトンネルが掘られています。
また、小動物が側溝に入り込んでもすぐ上れるように、全区間がフタのない構造になっているほか、動物用の側溝スロープもあります。
そして自転車で来て気づきましたが、車が容易に路駐できないようになっています。写真の動物スロープも、なかなか間近で見ることはできません。
だらだらと上ること40分、再びさいかち沼入口に戻ってきました。あとはあの心臓破りの坂を一気に下るだけです。
往路で苦労した坂を推定45km/hで下り、秋保温泉街へと戻ってきました。自転車の返却もごく簡単に済みました。(預かり金1,000円が戻ってきます)自然を肌で感じながら、スピーディーに移動できる手段としては非常にオススメです。とても気に入ったので、また是非お借りしたいと思います。

編集後記

取材の数日後レポートをまとめていたところ、「なんで必死に自転車こいでたの?しかも愛子で」とある人が言いに来ました。またガソリンスタンドの人も目撃していたようで、取材とはいえこの歳で自転車は少し恥ずかしかったかな、とも思っていますが、またやりますよ。お楽しみに!

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